戦争をはさむと例外なくおかしくなるNHK連ドラ

 オモテと違ってこちらは「難しい話は一切なし」がモットーですが、すみません、ちょっと今日は重たいかもしれません。

 NHK連ドラ「花子とアン」。

 支那事変はもう始まっていますが、今週(9月1日~)からは大東亜戦争に突入するようです。

 先週のエピソードですが、腑に落ちないことが……。

 村岡家の飼い犬「テル」が軍用犬として供出され、花子の幼い娘(正確には妹の娘なので養女)が落ち込んでいました。

 娘を元気づけるため、花子は自分が担当している子供向けのラジオ番組(翻訳の仕事の他に「ラジオのおばさん」の仕事もしている)で、軍用犬の活躍のニュースを読む時、勝手にアドリブで、軍用犬の名前を「テル」号と読み上げてしまったのです。

 勝手に原稿を読み替えるって……
 それも娘のために公共の電波を使うって……

 検閲の時代じゃなくても駄目でしょう!

 「事実に反することを伝えては駄目」「ラジオ局の他の職員たちの責任も問われる」と、ラジオ局の人たちが花子を叱りました。

 当然です。
 なのに、演出では彼らが悪者みたいになってました。

 あと、これは「花子とアン」だけじゃなく、またNHKだけじゃなく、戦争を扱うほとんど全てのドラマ、映画などにも言えることですが……

 たいがい主人公は、戦後の価値観で物を考えたり、喋ったりするんですよ。
 その人だけ、まるで戦後から戦前にタイムスリップしてきたみたいに。

 当時の日本の庶民で、今のような目線の反戦平和を考えてた人なんか、まずいません。

 国のために、たとえわずかでも自分が役に立てるなら、何かしたいと思っていたのが普通ですし、実際そのようにしていました。

 日本を取り巻く国際情勢も非常に厳しかったですし、国民みんなが気持ちをひとつにして行動したのは(あるいは我慢して逆に行動しなかったのは)、自然なことだと私は思います。

 なにも戦争の時代だけではないです。
 いつの時代も日本人はそうだったのではないですか。
 是非は別にして。

 厳しい状況下にあればあるほど、同じ方向を向いて団結する。
 情報やムードに流されて、立ち止まるのが難しくなる。
 今の日本人もそうでしょう。

 実際の村岡花子さんも、ドラマとは違って、第二次世界大戦中は大政翼賛会後援の大東亜文学者大会に参加するなど、戦争遂行に協力的な姿勢を取ったそうです(ナチスに好意的だったという話も聞きます)。

 花子さんだけではありません。
 多くの文化人がそうでした(もちろん中には違和感を抱いていた人もいたでしょう。それは否定しません)。

 先週(8月30日)のラスト、作家の宇田川満代(モデルは諸説あり)が従軍作家として進んで戦地に行くことを発表した時、みんなが万歳三唱するなか、花子と蓮子だけが嫌悪感を示していました。

 蓮子のモデルは柳原白蓮だから自然な反応かもしれませんが、花子はどうでしょう?

 私はNHKの連ドラを数年前から欠かさず観ていますが、戦争をはさむ時代を扱った作品は、もう例外なくおかしくなります。
 そこの時代だけ、リアルさが乏しくなる。

 「そんな奴おらんやろ~!」と、大木こだま師匠のようにツッコミまくりの日々です。
 戦争のあたりを除けば素晴らしい作品も多いだけに、本当に残念です。

 「花子とアン」については、この先を観てみないとちゃんとしたことは言えませんが、主人公を変に“美化”するのでなく、できるだけ事実に近いものにしてほしい。

 「戦争に協力したことを、戦後、反省する花子」で別にいいじゃないですか。
 ていうか、その方がよほど自然じゃないですか。



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今回のエントリーと似たようなこととして、小林よしのりがまだまともだった頃「少年H」について指摘してましたね。その後で一部改訂した様ですが、この前テレビで放映されてましたけど、映画化されると聞いた時は驚きました。しかも主演が個人的に好きな水谷豊さん(T_T)案の定こけましたし、テレビの視聴率も良くなかったようです。まだまだ芸能界では間違った常識が罷り通っていますね。

まさかの登場

突然のこだま師匠の登場に、吹き出しました。
関東在住で、日頃から関西の芸達者のお笑いに飢えているものですから・・・。
満員の通勤電車の中で吹き出させられたら、そりゃあんた、往生しまっせ~。

tuneさん、コメントありがとうございます。
ありましたねー、「少年H」。戦時中なのに何で子供(少年H)が軍事機密を知ってるの?という(^_^;
私は観てませんが、映画ではそういった明らかな虚偽は訂正されてたんでしょうか。

とぼそさん、コメントありがとうございます。
通勤中でしたか。失礼しました(^^ゞ
関西人なのでどうしても最後に何かオチつけたくなるというか、「お気楽」的には笑いも取りたいな〜と欲が出たというか(^^ゞ

激しく同意します。

くっくりさん、こんにちは。
かなり前になりますが以前はよく「ぼやくくっくり」さんのほうにコメントを寄せておりましたが最近は読んで勉強させていただくばかりました。自分のハンドルネームさえ忘れてしまいましたので今回は多分違うHNでのコメント投稿させていただいております。

私もまさしく同じことを感じ、今週から録画をやめました。
NHKの連続テレビ小説などあまり興味はないのですがレトロが好きなこと、実際に存在した人をモデルにしているということで今回は見ていました。

しかし・・今回あらためて「やり方が汚い。」と思いました。
ドラマだからどんなふうな展開になっても視聴者が楽しめればいいのでしょう。しかしドラマとはいうものの実際に存在した人たちをモデルにしているのです。そうしておきながら、どんどんと勝手な色をつけていくやり方は、まるで実在の有名人の姿を借りて、自分たちの主張を繰り広げていくようでかなりの嫌悪感を感じました。

水間政憲さんの『ひと目でわかる「大正・昭和初期」の真実1923‐1935』の中に花子さんの記事がありました。たったひとつの記事ですべてがわかるわけではありませんが、ドラマで描かれている花子さんとは全く違う人のように感じます。

従軍記者になるという作家さんの登場でなんとなく今後の展開が見えたような気がしました。もう今後は見ません。あんなドラマじゃ視聴者だけではなく村岡花子さんという人まで馬鹿にしているような気がします。

ちょっと熱くなってしまいました。すみません。もう先週見終わってからモヤモヤしていたものですから。
くっくりさんも同じように感じておられて嬉しく思いました。
長文すみません。

くまさん、コメントありがとうございます。

>しかしドラマとはいうものの実際に存在した人たちをモデルにしているのです。そうしておきながら、どんどんと勝手な色をつけていくやり方は、まるで実在の有名人の姿を借りて、自分たちの主張を繰り広げていくようでかなりの嫌悪感を感じました。

そうですよね。今回の主人公は架空の人物ではなく、あるいは「あの人がモデルらしいよ」というボンヤリしたものでもなく、もうはっきりと実在の人物をモデルにしてるわけですから、思想信条の問題も含めて普通はそのへん配慮する(できるだけ事実に反しないようにする)と思うのですが。ご遺族もいらっしゃるわけですし。
私は何とか頑張って最後まで見続けようと思います。てか、連ドラで生活リズムを作ってる面もあるので…(^^ゞ
ところで水間さんのあのシリーズ、いいですよね。『ひと目でわかる「大正・昭和初期」の真実1923‐1935』も面白そうですね。

長文ですみません。

>主人公は、戦後の価値観で物を考えたり、喋ったりするんですよ。
ウィキペディアによると「少年H」に関しては原作がそうらしいです。
その後、山中恒の「間違いだらけの少年H」で指摘されたためか、
映画では降籏監督がいくつか修正を加えているようでした。
TV放送時は最後に「妹尾河童の自伝的小説を元にしたフィクションです。」
みたいなテロップが出てました。

歴史の教育番組やドキュメンタリーならいざ知らず、
所詮フィクションなので視聴者が感情移入しやすく作ってあります。
「ドラえもん」でも土管のある空き地が出てきますが、
今の日本で空き地といえば駐車場か立ち入り禁止でしょう。
作品が製作された時期にはそれが自然だったからです。

未来の作品でも同じです。
携帯電話が普及する前(90年代より以前)に作られた近未来の作品では
電話は室内の固定電話が大半です。

朝ドラや戦争ドラマに限らず
昔のドラマ(高度成長期、バブル期)も今見ると
当時の感覚で作られているので
重たく感じたり軽薄に感じたりすると思いますよ。

とうでもいいけどタイトルの「アン」はいつでてくるんや?

Alphonseさん、コメントありがとうございます。
そう、山中恒氏の「間違いだらけの少年H」でしたね。私はこの本も、そもそも原作も読んでいないので細かいことは知りませんが、だいたいの経緯は、tuneさんも指摘されている、小林よしのり氏の解説で知りました。山中氏の指摘を受け、妹尾氏は文庫化した時に、かなり訂正したようです。ただ、「ここを訂正した」とかの説明がなかったので、小林氏に卑怯者呼ばわりされていた記憶が(^^ゞ。いずれにしろ、映画化の時はその訂正された方で製作したのだと思います。

>所詮フィクションなので視聴者が感情移入しやすく作ってあります。

少し前の視聴者ならば、今の作り方でも花子に感情移入できたのでしょうが、私だけでなく多くの人が、戦時下の本当の日本の姿(例えば、開戦せよという雰囲気を国民も作ったこと、真珠湾に攻撃した時は実際に熱狂したことなど)を知るようになってきていますから、そろそろ限界かもしれませんね(^_^;

「アン」の原作本は今週中には出てくると思います。今週の通しタイトルが「アンとの出会い」ですから(^▽^)

全く同感ですね。「ごちそうさん」でも、主人公の夫が防火訓練時に焼夷弾の恐ろしさを説き、消火より逃げるべきだと言ったそうですが、あの時代、既に焼夷弾の恐ろしさを知っていたとは、すごい予知能力だと感心しました。
「花子とアン」は昨日たまたま見ていたけど、憲兵隊が土足で突入した時に女房は「ひどい!」とつぶやきました。これで、日本軍憲兵隊の評判は日本各地で地に落ちたと思います。
実際、外地でもないのに特高ではなく憲兵が思想犯の捜査などしたのか、ちょっと調べなきゃと思ったりします。
以前、「製糸工場」に妹が行くと決まったときに主人公が「眉をひそめ」、事実、妹があまりの過酷さに逃亡し、どこかの女中になったケースは真剣に噴飯しそうでした。製糸工場より女中が楽な仕事だという根拠はどこにあるのでしょうか…。当時、仕事は大変だが時間外にはお稽古ごとも参加でき、高等女学校への道も可能であった製糸工場は、田舎の女子の憧れだったはずで、恐らく主人公は未来に行って「女工哀史」という思想書を読んだのではないかと思われます。
また、このドラマで「支那」と誰も言わないのも違和感満載です。
こういう積み重ねが日本人の歴史観と尊厳を破壊していくのでしょうね…。

水雷艇さん、コメントありがとうございます。
「ごちそうさん」のそのシーンはネットでも批判の声が多数上がっていましたね。
憲兵とか、女工とか、ドラマでは必ずマイナスのイメージで登場させられるのも、もういい加減にしてくれと思いますね。
「ごちそうさん」の旦那さんも、女工をしていた花子の妹さんも、やはり「戦後の人間が戦前にタイムスリップ」パターン?(^_^;

女工さんをドラマに出すと製糸工場のシーンのセットが面倒だからでしょう。
おそらく。
憲兵が思想犯の捜査したのは単に花子のお兄ちゃんが憲兵だったからで、
ご都合主義でしょうね。これまたおそらく。

おそらく、表ブログで派手に話題にされているとは思いますが、
フィクションの中で戦争をいかに描くかは
「はだしのゲン」論争を思い出します。
確か去年の今頃(?)でしたかね。

Alphonseさん、レスありがとうございます。
派手ではありませんでしたが、取り上げました。
去年の8月半ばから今頃にかけてでしたね。
http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid1436.html

あの「おしん」では、主人公の旦那さんが、無邪気(?)に日本軍の素晴らしさ、強さを子供たちにしゃべっていたけど、戦争が終わって日本軍の実情を知り、自殺してしまうというストーリーでしたね。
あの頃の朝ドラは、時代に疑問を持つ主人公ではなくて、時代に翻弄されながらも、ただ必死に生きていく人たちが描かれていた覚えがあります。

すぷーさん、コメントありがとうございます。
国民的ドラマと言われた「おしん」を私はほとんど見たことがないのですが、…えっ、そんなストーリーがあったのですか。
「日本軍の実情」というのが少し引っかかりますが、それでも「戦後の人間が戦前にタイムスリップ」パターンではなかった分、まだ救いがあるかも?

そうそう!もうひとつ言い忘れましたが、大河ドラマの豊臣秀吉バテレン追放のくだりも、如何なものかと思います。
長崎にある「大砲を積んだ船」が、「あらぬ疑い」を掛けられて秀吉の怒りを買ったというストーリーで、理不尽な追放令を官兵衛がいさめる…みたいな話しに仕上がっていました。
秀吉の行状に関して、大陸出兵は朝鮮侵略、刀狩は(以前、開放同盟の人が言ってましたが)農民や被差別部落支配の始まりということで、秀吉の評判は左翼の皆さんには最悪です。
しかし、実際の秀吉の布告した10か条(でしたっけ)を見ると、全く理不尽なところは無く、神社仏閣を破却し、切支丹にならない者を迫害し、挙句の果てに黒色火薬との交換に異教徒の日本人を大量に奴隷として売り渡すという暴挙に対する秀吉の怒りが現れているだけです。高山右近が罰せられたのは当然です。
それが、このような表現になり、切支丹は善、秀吉は悪という図式になる…。時代劇も、色々と考えさせられます。

「花子とアン」今日放送分では、蓮子がこんなセリフを言ってました。
「そうやって戦争をしたくてたまらない人たちが国民を扇動しているのよ」
集団的自衛権に反対してる人たちが言ってるのと同じ(^_^;

水雷艇さん、大河もそうですね。ドラマの展開上、秀吉を悪者にする必要があるのでしょうが、それにしても酷いですよね。

ごちそうさんも

こんばんは~僕も前ドラマの 「ごちそうさん」で、チョコレートをばらまくアメリカ兵のシーンを見て違和感を感じたことがあります。どう考えても麻薬患者・精神病患者・・ラリッタような状態でチョコを道にわざとばらまくシーンを見て、本当にこんなふざけた状態だったのか?思ったものでした。
ちょっとNHKの悪意を感じました。
全体的には面白かったのに、あのシーンはふざけてるとしか思えなかったです。

南大阪の田舎者さん、コメントありがとうございます。
「ごちそうさん」のそのシーン、うっすら覚えてるような覚えてないような…(^_^; 水雷艇さんご紹介の防火訓練のエピソードが強烈で、あとが薄れてしまったからかも。NHKとして、日本と同時にアメリカも貶める狙いだったんでしょうか?

多分レンタルで借りれるとおもいますけど、例えて言うとバナナマン日村がふざけたような顔です。米兵がチョコレートを子供が取りに来るのを違う方向に放りなげて馬鹿笑いしながら 拾え って感じで正直怒りを覚えましたが・・・・

いくらなんでもあの描写は酷すぎるw
アメリカ人ってあんなアホ面ばかりなのかな~って勘違いする人がでないかなーって

書きながら思い出したのですが、
、かつて青山さんがアメリカ地方主張の時の飛行機のチケットでちゃんと並んでるのを無視して、チケット配る係の人が後ろに並んでる白人に渡そうとして青山さんが激怒したエピソードがあるけど、

その時青山さんが説明してくれた、後ろでボーっとして並んでた白人の描写が馬鹿っぽかったように感じてます。笑
「あ~」といいながら訳がわかんない状態でぼーっとしたような印象ですw

白人って、間抜けが多いの?って当時思ってしまったもんです。笑 

それ思い出したら
ごちそうさんのNHKの描写はまんざらうそではないのかなとかw

ドラマを毎日見てる人の感想ブログを
見てみました。
http://ameblo.jp/pikataa3/entry-11791213954.html

ユーチューブで見れると思ってたんですが(@@;)

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