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「官僚たちの夏」(TBS) 私が生まれる前の物語です(かろうじて(^_^;)。
通産省の官僚や政治家がリアルな感じで登場しますが、その多くが実在の人物がモデルなんですよね。
政治家は本人の名前をちょっともじっただけなので、誰が誰かはすぐ分かります。たとえば「池内信人」は池田勇人がモデルという具合に。
敗戦から立ち上がった日本が高度経済成長へ突き進もうとする、希望と活力に満ちた時代の物語だからでしょうか、あまりドラマを見ない私が珍しく毎週楽しんで見ています。
私以上にドラマを見ない夫も見てるんですよ。何か「プロジェクトX」みたいで面白いと。
うーん、確かにどちらも
「どこまでが事実でどこからがフィクションかよく分からない」という点で似てる!?(^_^;
どこまで事実に基づいてるんだろう?と思ってネットで検索してみたところ、
池田信夫さんのブログに行き着いたのですが、このような記述が……。
>TBSで『官僚たちの夏』という連続ドラマが始まった。多少は皮肉をまじえているのかと思ったら、原作以上に産業政策バンザイで驚いた。いまテレビ番組をつくる世代には、あの時代の失敗の体験が受け継がれていないとすると、困ったものだ。
>城山三郎の原作(1975年)は、佐橋滋という実在の通産事務次官をモデルにしたもので、私の世代には、この小説に感動して大蔵省を蹴って通産省に入った学生もいた。小説はかなり史実にもとづいているが、このドラマは冒頭に出てくる「国民車構想」からして完全なフィクションだ。通産省がそんな事業を推進した事実も、そういう自動車が試作された事実もない。むしろ自動車は、失敗だらけの産業政策の中で役所が干渉しなかったから成功した数少ないケースだ、というのがポーターなどの評価だ。
(゜◇゜)ガーン!
第一話の「国民車構想」がいきなりフィクション!? 番組公式サイトにはこう書いてあります。
>「官僚たちの夏」のドラマ化にあたって、この構想の原案を書いたご本人、元通産省自動車課技官の方にお話を伺うことができました。現在85歳になる方です。その方の証言によると、この構想は正式に発表されたわけではないとのこと。省内での組織決定を待たずに、通産省幹部が構想案を、新聞記者の目に付きやすいよう、わざと机上に放置したそうなんです。いわゆる、意図的に情報を漏らす“リーク”で、その狙い通り、新聞に大きく扱われて大騒ぎになりました。その騒ぎの中、当時の自動車課長は「世の中を騒がすぐらいでなければ、事態は前に進まない」と落ち着いていたそうです。
Wikipedia>国民車構想(日本)を見てみますと……。
>日本では、1955年、通産省の担当者であった川原晃重工業局自動車課技官らがまとめた国民車育成要綱(案)がスクープとして新聞報道され、結果的に国としての既定路線となった(経緯については大衆車の記事を参照のこと)。
で、指示通り
Wikipedia>大衆車を参照してみますと……。
>1955年5月18日、通産省(現経済産業省)の「国民車育成要綱案(国民車構想)」が当時の新聞等で伝えられた[2]。
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>[2] 一般的には通産省が発表したと思われているが、あくまで日本経済新聞、日刊工業新聞によるスクープ記事で通産省は発表していない。
要するに、「国民車構想」は通産省の案としてはあったけども、通産省自身が実際に押し進めた(予算をつけて国の施策としてやった)わけではなかったってことですかね。
引用は省略しますが、以下のまとめも参考になります。
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通産官僚たちの自動車政策(1)「国民車構想」の虚実・
通産官僚たちの自動車政策(2)佐橋滋vs.本田宗一郎 私は原作も読んでないし当時の事実関係も全く知らないのですが、ひょっとしてこのドラマ、第二話以降もかなりフィクションが織り込まれてたりするんでしょうか?
Wikipedia>官僚たちの夏を見てもそのへんは分からなかったけども……。
ま、いずれにしても所詮は「ドラマ」ですから、そのへん割り引いて、人間ドラマとして純粋に楽しむのが賢いやり方なんでしょう。
あと、原作では池田勇人や佐藤栄作の他に、田中角栄や大平正芳や宮澤喜一や三木武夫なども登場すると知りました。今後ドラマでも出てきますかね?
だったら、どの役をどんな俳優さんが演じるのかちょっと楽しみ(^o^)
びっくりしたのは、かつてNHKでもドラマ化されてたこと。これまた全然知らなかった。私、ほんとにドラマって見ないもんで……(^^ゞ
ちなみに、その時の風越信吾役は中村敦夫さんだったそうです(今回のTBS版は佐藤浩市さん)。うーん、微妙?(^_^;
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