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空から降る降るノオタマや小魚、石川で相次ぐ謎の珍現象(読売6/11)>空からオタマジャクシや小魚が降ってくる珍現象が石川県内で相次いでいる。「鳥が吐き出した」「突風が巻き上げた」など諸説あるが、謎のまま。県民は「次は何が……」と梅雨空を見上げている。
(以下略)
いま個人的にいちばん気になってるニュースがこれ。
「どうせ竜巻とかそんなオチでしょ」と思いきや、竜巻が発生するような気象条件にはなく、専門家も首をかしげているのだとか。
各紙から専門家のコメントを抜き出してみました(登場人物にダブリあり)。
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朝日新聞6/10より・日本鳥類保護連盟石川県支部長の時国(ときくに)公政さん=七尾市=は鳥説だ。
「アオサギなどが何かに驚き、えさのオタマジャクシを吐き出したのでは」と推測する。現場は自然に恵まれた能登半島などにある。七尾市では5月の田植え以降は雨がなく、6月の降雨量は9日現在で0ミリ。ひび割れた田んぼの水たまりにオタマジャクシがかたまって泳ぐ姿が見られる。
「鳥がたらふく食べて飛んでいたのかも」と時国さん。
・山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)専門員の平岡考(たかし)さん(52)は鳥説に否定的だ。
「大きなサギなら100匹を捕獲することもあるだろうが食べた物は消化され、吐き出したら団子状になっているはず」という。
・気象庁気象研究所の鈴木修さん(49)は、竜巻の通り道に水田があればオタマジャクシを巻き上げることも
「なくはない」。ただ、別の気象学の専門家は
「竜巻なら強い風を感じたり、ほかの物が飛んだりするはず」と疑問視している。
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毎日新聞6/10より・同県の加賀市鴨池観察館によると、サギやカラスがオタマジャクシを食べ、ひなにえさをやる時や敵が近づいた時に吐くこともあるという。しかし
「軟らかいオタマジャクシは消化が速く、原形のまま出てくるのは考えにくい」と話している。
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日刊スポーツ6/10より・金沢地方気象台によると、これまで欧米などでも小動物が空から降った記録があり、ファフロッキーズ現象と呼んで原因不明の超常現象とされているという。同気象台では
「竜巻が小動物を巻き上げ落下することもある。しかしオタマジャクシ限定で降り注ぐことはあり得ない。いずれにせよ、6月の石川県地方では竜巻が起こりうる気象条件を確認していないので、原因は分からない」と話している。
・同気象台では
「付近を飛ぶ鳥が空中で吐いたのではないか」と推測するが、鳥類説については専門研究機関の山階鳥類研究所が「あり得ない」と否定する。
「エサをのみ込んだ鳥は空中では吐き出さない。くちばしの中に獲物を入れるペリカンが空中から落とすことはあるかもしれないが、日本には生息していない。人間のいたずらではないか」(同研究所)。
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読売新聞6/11より・日本鳥類保護連盟の時国公政・石川県支部長は
「サギやウミネコなどが、口や食道にオタマジャクシを含んで飛行中、何かに驚いて吐き出したのではないか」と話す。いずれの現場も、周辺にオタマジャクシが泳ぐ水田があり、繁殖期を迎えたアオサギなど水鳥の親鳥が、ひなに餌を運んでいた可能性があるという。
・雷や竜巻を研究している金沢工業大の饗庭貢教授は、
「気象台も観測できない小規模な突風が局地的に発生し、水と一緒にオタマジャクシを巻き上げた可能性がある」と指摘する。
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朝日新聞6/11より・東京大の新野宏・海洋研究所教授(気象学)は
「気象現象で考えれば、竜巻だろうが、同じ県内で数日間に何回も起こるとは考えにくい。秒速数十メートルで地面にたたきつけられたはずなのに、オタマジャクシなどは原形のまま。周辺の被害もなく、竜巻では説明できない点も多い」。
・小林文明・防衛大准教授(気象学)も
「オタマジャクシや小魚だけというのは不自然だ」と話す。
・樋口広芳・東京大教授(鳥類学)はカラス説を推す。口の奥にある「袋」に丸のみにしたオタマジャクシをため込み、運ぶ途中や巣の上で落としたとも考えられるという。カラスは今が繁殖期。
「あちこちで子育てしており、オタマジャクシが離れた複数の場所で見つかっても不思議ではない。カラスなら一応の説明は付く」・菊池聡・信州大准教授(認知心理学)は
「ミステリーサークルのように、単なるいたずらの可能性もあるのでは」。世界各地の畑に突然現れた幾何学模様を巡って、様々な科学的議論が重ねられたが、結局その多くはいたずらだった。
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地元でもなぞ解きで盛り上がっている。有力になっているのがアオサギだ。オタマジャクシが見つかった中島市民センターの周囲では、水田にアオサギ3、4羽が飛来し、えさを探している。サギもこの時期子育て中で、巣立つ前のヒナには原形をとどめたままのエサを食べさせるという。サギ類の研究が長い「兵庫県立人と自然の博物館」(三田市)の研究員、遠藤菜緒子さん(35)は、
アオサギより小さなサギがドジョウ89匹を食べていた例もあるという。
・「北海道アオサギ研究会」の松長克利(かつとし)代表(43)は
「敵に襲われたりしたアオサギが、オタマジャクシを食べ過ぎて窒息気味になったりして、吐きだしてしまったのではないか。今年は雨不足で(水田で)オタマジャクシや小魚が捕獲しやすい状況になり、能登の各地で同様のことが起きたのでは」と推測する。
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真相やいかに!?
「やっぱりいたずらでした~」ってオチは、できれば勘弁してほしい……(^_^;
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